Q&A

2013.11.14更新

Q.遺産分割協議を行いたいのですが、妹が行方不明です。私と母の二人で行い、すべて私が相続することはできるのでしょうか?


A.遺産分割協議は、相続人全員が参加することが大前提ですので、相続人の中に行方不明者がいる場合には遺産分割協議はできない事になります。
そこで、このような場合には共同相続人は利害関係人として不在者の財産管理人の選任を家庭裁判所に請求し、選任された財産管理人が遺産分割協議に参加します。
また、仮に行方不明者が7年以上生死不明の場合には、利害関係人等は家庭裁判所に失踪宣告の申立てを行う事もできます。失踪宣告が認められると、その方は死亡したものとみなされるため、その相続人にお子さんがいる場合にはその子が、誰もいない場合にはその方以外の相続人が遺産分割協議を行うことになります。
失踪宣告により死亡したとみなされ、その方の他に相続人がいないのであれば、母と協議を行いすべてを相続する旨の遺産分割協議を行うことも可能です。
しかし、不在者の財産管理人については、あくまで不在者の利益の為の代理人ですので、原則として妹に全く相続させないとする遺産分割協議はできない可能性が高いです。
どちらにしても、家庭裁判所の関与が必要となりますので、まずはご相談いただくことが解決への近道だと思います。

投稿者: 土田司法書士事務所